サイトM&Aのサービスや相場、事例を解説【2021年最新】

サイトM&Aとは、Webサイトを売買することです。サイトのM&Aでは、売却利益を獲得できるなどのメリットを得られます。サイトM&Aの方法やおすすめのサービス、オリジナルの事例などをくわしく紹介します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金融専門ライター 相良義勝)

サイト M&A(FV)

目次
  1. サイトM&Aとは
  2. サイトM&Aの売買相場
  3. サイトM&Aのメリット
  4. サイトM&Aにおすすめのサービス一覧
  5. サイトM&Aの注意点
  6. サイトM&Aの最新事例5選
  7. ビズリーチ・サクシードのサイトM&Aオリジナル事例4選
  8. まとめ

サイトM&Aとは

サイトM&Aとは、Webサイト運営事業を対象とするM&Aです。
Webサイト(Webメディアやソーシャルメディア、ECサイトなど)を事業譲渡の手法により譲渡・譲受するのが典型的ですが、吸収分割株式譲渡が用いられるケースもあります。

M&A・事業承継
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事業譲渡によるサイトM&A

サイト運営事業は様々な権利義務(資産、権利、契約、ノウハウなど)で構成されています。
事業譲渡では、譲渡取引によりそれぞれの権利義務を個別に買い手に承継させます。

したがって、債権・債務や取引契約・雇用契約など、売り手・買い手以外の第三者が絡むものの承継については、第三者の同意が必要です。

事業譲渡では、売り手から買い手に移転する権利義務の内容・範囲を事業譲渡契約書に明記します。
サイトM&Aでは以下のような権利義務が譲渡対象となります。

ドメイン・サーバー関係

  • ドメインの使用に関する権利
  • ドメインの維持・更新に関するドメイン管理会社やサーバー会社との契約

プログラム・コンテンツ関係

  • サイトを構成するプログラム、デザイン・UI、コンテンツの使用権・財産権
  • アカウント・パスワード類

会員・ユーザー関係

  • 会員・登録ユーザーの顧客情報
  • 会員・登録ユーザーとの契約

取引関係

  • 取引先情報
  • 取引契約(例:決済システムなどの外部サービスの契約、コンテンツ制作などの業務委託契約、広告主との契約)

人材関係

  • サイト運営に関わるスタッフの雇用契約

その他

  • 運営ノウハウ
M&A・事業承継
事業譲渡とは?メリット・手続き・流れ【図解で分かる】

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吸収分割によるサイトM&A

吸収分割とは、売り手企業から一部の事業を切り離し、買い手企業に吸収させるというM&A手法です。
事業譲渡と異なり、事業を構成する権利義務がまとめて(包括的に)買い手企業に承継されるため、個別の移転手続きが不要です。
ただし、会社法に基づく諸手続きが必要になります。

吸収分割は、事業規模が比較的大きく、権利義務の件数が多いサイトのM&Aで利用されるのが通例です。

M&A・事業承継
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株式譲渡によるサイトM&A

売り手企業が譲渡対象のサイトの運営のみを事業としているケースでは、株式譲渡により会社ごと買収することでサイトM&Aを行うこともあります。

株式譲渡は事業譲渡や会社分割に比べて手続きが簡便であるというメリットがあります。
また、売り手企業は買い手企業の子会社として存続するため、ある程度自立性を保持した形で経営統合を図ることができます。

M&A・事業承継
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M&Aの方法は、買収、合併、提携の3種類に大別できます。また、各方法は株式譲渡や事業譲渡などの手法に細分化されます。M&Aの代表的な方法について、特徴やメリット・デメリット、税制をくわしく解説します。(公 […]

サイトM&Aの売買相場

実際のサイト売却金額には非常に大きな幅がありますが、大まかな相場としては、「月間営業利益(直近数か月~半年の月間営業利益の平均)×18~24(1年半~2年分)」程度が目安となります。

サイト M&A 相場

あくまで目安に過ぎませんが、サイトのジャンルごとの相場も考えることができます。

ポータルサイトやマッチングサイトは立ち上げや運営に大きな時間と費用がかかり、買収ニーズも高いことから、比較的相場が高く、ポータルサイトは「月間営業利益の3年~5年分」、マッチングサイトは「月間営業利益の2~3年分」が譲渡金額の目安となっています。

アフィリエイトサイトやブログサイトは参入のハードルが低く、収益性に大きな幅があります。
月間営業利益の半年分程度に評価されることもあれば、2年分あるいはそれ以上となることもあります。

ECサイトは中間的な位置づけとなり、上記の平均的な相場(月間営業利益の1年半~2年分)で取引されることが多いようです。
ブランド力があるECサイトは月間営業利益の2年分を超える値がつくこともあります。

なお、Googleのサイト評価アルゴリズムの裏をかくようなSEO対策(ブラックハットSEO対策)を施しているサイト(例:自演リンクで上位表示を稼いでいるサイト)は、安定性に欠けるため、相場が大きく下がります。

M&A・事業承継
M&Aのバリュエーション(企業価値評価)とは【図解で解説】

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サイトM&Aのメリット

サイト M&A メリット

買い手側のメリット

すでに事業として成り立っているサイトを買収することで、買い手はスピーディーに事業の規模や分野を拡大することができます。
いち早く時流をつかみ、時代の一歩先を行く経営を展開していく上で、M&Aは大きな武器となります。

サイトを一から立ち上げた場合、安定した収益や顧客基盤を獲得するまでに長い時間がかかり、そこにいたる前に失敗して撤退することになれば投入した資金と時間を無駄にすることになります。
すでに出来上がったサイトを買うことで、買い手側は成長のための「時間を買う」ことができます。

自社でサイトの立ち上げ(構築)を行うためのリソースを欠いている企業であっても、M&Aによりサイト運営事業に参入することが可能になります。
サイト構築は苦手であってもデジタルマーケティングに長けている企業であれば、買収したサイトの急速な成長を図ることもできるでしょう。

売り手側のメリット

売り手側は、サイトM&Aにより事業の整理と資金調達を同時に行うことができます。

サイトをある程度の収益性を有するレベルまで育て上げたものの、自社内ではそれ以上の展開が望めない(そのためのリソースが不足している)という場合、他社に売却してサイトの成長を委ね、自社としては売却で得た資金をもとに新規事業に乗り出す(または既存の別事業に重点的に取り組む)という選択肢が考えられます。

つまり、育てたサイトを売るという選択肢が、会社成長の起爆剤として利用できるわけです。
サイト売買市場は今後も拡大していくことは確実であり、「サイトを育てて売る」という選択肢は経営戦略としてますます一般化していくことが予想されます。

M&A・事業承継
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M&Aをする最大のメリットは時間を買えることです。買い手は新規事業や既存事業の拡大にかかる時間を買えます。売り手は投資回収・現金化の時間を短くできます。今回はM&Aのメリット・デメリットを解説します。 目 […]

サイトM&Aにおすすめのサービス一覧

サイトM&A専門サービス8選

ここでは、サイトM&Aに特化し、売り手と買い手のマッチングや交渉仲介などの支援を提供しているサービスを取り上げ、サービス内容と料金体系を紹介します。

売り手側がインターネット上のシステムに売却サイトの情報を登録し、買い手側が自らそれを検索・閲覧して有望な相手を探して交渉オファーを送る、という流れでマッチングが行われるのが基本の形です(マッチングサイト形式)。

大半のサービスがマッチングサイトのサービスに加えてM&A交渉の仲介を基本サービスまたはオプションとして提供しており、それ以外にもサービスごとに特徴的なオプション(サイト移行代行など)が用意されています。

エスクロー(買い手から譲渡代金を預かり、サイト移譲確認・検収完了後に売り手に送金するサービス)を無償で提供しているサービスが多いのも、サイトM&A専門サービスの特徴と言えます。

SiteStock

SiteStockは2007年から運営されている実績豊富なサイトM&A専門サービスです。[1]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • エスクロー
  • サイト売却金額の簡易査定

【売主・買主双方】
成約時手数料:税抜譲渡金額の3%(税込)(最低55,000円/税込)

オプション

仲介(独自のネットワークを活用した売り手・買い手企業の紹介、売り手として登録していないサイト運営企業に対する買収交渉打診代行、マッチング成立後の交渉仲介など)

【売主・買主双方】
仲介サービス利用の場合、基本サービス料金に代えて以下の料金が売買成約時に発生

仲介手数料:110,000円(税込)

成功報酬:税抜譲渡金額の10%+消費税

レベニューシェア(伸びた利益の一定割合を対価としてシェアすることを条件に、SiteStockが人材・資本・プロモーションをサイトに提供するサービス)

応相談

ラッコM&A

ラッコM&Aは、Webサイト運営者向けに様々な支援サービスを展開するラッコ株式会社が運営しているサイトM&A専門サービスです。[2]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • リーガルサポート(契約書自動作成・ひな形提供、弁護士無料チャット相談、電子契約サービス自動連携)
  • エスクロー
  • サイト売買金額の自動簡易査定

【売主】
無料

【買主】
成約時手数料:成約額の5%(最低55,000円/税込)

オプション

売主向け仲介サービス(買い手企業との交渉、成約に向けた集客活動、サイト移行代行など)

成約時手数料:A+B+C

A:成約金額3,000万円以下の部分の10%
B:成約金額3,000万円超1億円以下の部分の7%
C:成約金額1億円超の部分の5%

サイト移行代行

33,000円(税込)

サイトキャッチャー

サイトキャッチャーは2005年から運営されている実績豊富なM&A専門サービスです。[3]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • 行政書士による契約書作成
  • サイト売買金額の簡易査定

【売主・買主双方】
成約時手数料:成約額(税抜)の3%+消費税(最低55,000円/税込)

オプション

仲介(買収対象サイトまたは買い手候補の提案、交渉仲介など)

【売主・買主双方】
成約時手数料:A+B+C+D+E+F(最低22万円/税込)

A:売買金額2000万円以下の部分の10%
B:売買金額2000万円超~4000万円の部分の9%
C:売買金額4000万円超~6000万円の部分の8%
D:売買金額6000万円超~8000万円の部分の7%
E:売買金額8000万円超~1億円の部分の6%
F:売買金額1億円超の部分の5%

サイト指名買い(売り手として登録していないサイト運営企業への交渉打診代行、交渉仲介)

成約時手数料:買収金額の10%+10万円(税別)(最低報酬額22万円/税込)

サイト売買Z

サイト売買Zは交渉仲介を基本サービスに含むサイトM&A専門サービスです。
オプションが豊富に用意されています。[4]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • 交渉仲介
  • エスクロー

【売主】
成約時手数料:AまたはB

A(成約額が25万円以上):成約額(税込)の3%(最低55,000円/税込)
B(成約額が25万円未満):成約額の20%(最低11,000円/税込)

【買主】
成約時手数料:成約額(税込)の3%~10%(サイトごとに設定)(最低55,000円/税込)

オプション

入札方式(複数の購入希望者による入札で買主を決定)

【売主】
成約額25万以上の場合:成約額の8%(最低55,000円/税込)
成約額25万円以下の場合:基本サービスと同一

【買主】
基本サービスと同一

売主向け専任媒介契約(サイト売買Zが売却案件を独占的に扱い、積極的な売り込みを行うサービス)

【売主】
成約額の6%~(応相談)

【買主】
基本サービスと同一

サイトハンティング(売り手として登録していないサイト運営企業への交渉打診代行、交渉仲介)

【買主】
基本手数料:11万円(税込)
成功報酬:売買価格の10%

【売主】
基本サービスなどと同一

サイト移行代行

【売主・買主双方からの依頼】
44,000円(売主・買主で折半)

【売主・買主の一方のみをサポート】
22,000円(税込)

訳ありサイト売買(売上ゼロのサイトなどの売買マッチング)

【売主】
無料

【買主】
初回登録費用:4,400円(税込)
成功報酬:5,500円(税込)

サイト買取(サイト売買Zがサイトを買取るサービス)

【買取価格】
相場価格をベースに売主と相談の上決定(100万円~数千万円の規模を想定)

サイトレード

サイトレードは2006年から運営されている実績豊富なサイトM&A専門サービスです。
基本サービスに交渉仲介が含まれます。[5]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • サイト売却金額の自動簡易査定
  • 仲介(案件の提案、面談・交渉支援、デューデリジェンスなど)

【売主】
成約時手数料:A+B(最低220,000円)

A:売買金額5,000万円以下の部分の3%(2021年10月31日までの限定料率、専任契約でない場合は5%)
B:売買金額5,000万円超~1億円以下の部分の3%(同上)
C:売買金額1億円超の部分は無料

【買主】
成約時手数料:A+B+C

A:売買金額5,000万円以下の部分の10%
B:売買金額5,000万円超~1億円以下の部分の6~9%(売買金額により変動)
C:売買金額1億円超の部分は個別相談

オプション

サイトハンティング(売り手として登録していないサイト運営企業への交渉打診代行)

基本受託料金:220,000円

ターゲット件数に応じた手数料:20件まで220,000円、30件まで330,000円、40件まで440,000円

サイト事業分析報告書作成(公認会計士によるサイト事業価値算定と報告書作成)

要問い合わせ

タウンライフサイトM&A

タウンライフサイトM&Aはアフィリエイトサイトの売買に強いサイトM&A専門サービスです。[6]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • 契約書ひな形提供
  • エスクロー
  • サイト売買金額簡易査定
  • サイト購入リクエスト(リクエストにマッチした売却案件が登録された際に優先的に連絡)

【売主】
成約時手数料:成約額の5%
※2021年10月31日まで無料キャンペーン中

【買主】
成約時手数料:成約額の5%(最低55,000円/税込)

オプション

仲介(案件情報の作成・修正、候補企業への営業、交渉、契約・譲渡手続きサポートなど)

【売主】
成約時手数料:アフィリエイトサイトは成約額の5%、それ以外のサイトは成約額の10%
※2021年10月31日まで無料キャンペーン中

【買主】
成約時手数料:成約額の10%(最低55,000円/税込)

サイト購入後の収益化サポート(アフィリエイトプログラムの提案)

要問い合わせ

UREBA

UREBAは独占掲載案件(UREBAにのみ登録の案件)とすることで格安の手数料で利用できるサイトM&A専門サービスです。[7]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • エスクロー
  • 契約書ひな形提供
  • サイト売却金額簡易査定

【売主・買主双方】
成約時手数料:成約額の5%(最低11,000円/税込)
※UREBA独占掲載案件の場合、売主は無料

オプション

仲介(売却戦略立案、案件情報の作成・修正、買い手候補への営業、交渉・契約・譲渡手続きのサポート、売買対象サイトに関する裏付け資料の確認、自演リンクのチェックなど)

※売却金額が大きいなど、一定の条件を満たす場合に利用可能(審査制)

【売主・買主双方】
成約時手数料:成約額の5%(最低11,000円/税込
※UREBA独占掲載案件の場合、売主は無料

収益が発生していないサイトの売買

※良質なコンテンツを有するサイト限定(審査制)

【売主】
成約時手数料:直接交渉時には成約額の5%、交渉サービス利用時には10%(ともに最低11,000円)
※UREBA独占掲載案件の場合は無料

【買主】
成約時手数料:直接交渉時には成約額の5%、交渉サービス利用時には成約額の10%(ともに最低55,000円)

サイト移行代行

要問い合わせ

サイトマ

サイトマはサイト売買の全作業(マッチングから交渉、契約、サイト移転まで)を代行してくれるサイトM&A専門サービスです。[8]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • サイトPR文の作成
  • 売り手・買い手候補の提案
  • 売却案件のメルマガによる告知、他仲介サイトへの掲載
  • 買い手候補開拓の営業
  • 面談・打ち合わせのセッティング
  • 売買交渉
  • 契約書作成
  • エスクロー
  • サイト移転代行

【売主】
着手金:33,000円
成約時手数料:譲渡金額の15%(税別)(最低33万円/税込)
※2サイト目以降はリピーター割引で着手金50%・成功報酬20%オフ

【買主】
着手金:33,000円
成約時手数料:譲渡金額の10%(最低33万円/税込、譲渡金額100万円未満の場合は22万円/税込)
※2サイト目以降はリピーター割引で着手金50%・成功報酬20%オフ

オプション

1~3日以内での案件掲載・告知(急いで売却したい売り手向け)

33,000円(税込)

サイト高額売却化コンサルティング

別途相談

買収後のサイト運営サポート

常時SSL化対応・Wordpressバージョンアップなど:各33,000円(税込)
サイトデザイン変更・SEO・アフィリエイトサイト代行運営など:別途相談

部分作業サービス(他社サービスで売買が成立した案件に対する部分サポート)

サイト引っ越し・契約書作成代行:44,000円(税込)
弁護士も介入した契約書作成代行:66,000円(税込)
エスクロー:33,000円(税込)
サイト購入コンサルティング:55,000円(税込)
サイト運営サポート各種(上記)

M&A・事業承継
サイト売却を成功させるには?相場や売却方法、注意点について解説

サイト売却とは、Webサイトを売買することをいいます。最近ではサイト売却専門のマッチングサイトを活用した成約事例も多く、その手軽さから多くのサイト管理者から注目されています。今回はサイト売却の方法・相場・注意点を解説しま […]

M&A全般向けマッチングサイト

M&A全般を取り扱うマッチングサイトでも、サイトM&Aを行うことが可能です。
サイト移行代行のようなサイトM&Aに特有のサービスや仲介サービスは提供していない(他社との契約が必要になる)のが一般的ですが、幅広い相手(例えばWeb関係以外の企業など)とのマッチングも成立しやすいという利点があります。

ここでは一例として事業承継・M&Aマッチングプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」のサービスを紹介します。

ビズリーチ・サクシード

ビズリーチ・サクシードは完全審査制のM&Aプラットフォームです。
審査を通過した、M&Aに本気の優良企業のみが登録しているため、質の高いマッチングを図ることができます。[9]

サービス内容

料金

基本サービス

  • マッチングサイト
  • 企業・事業の価値算定
  • 進捗状況に応じた交渉手順の案内
  • 交渉の進め方・心構えなどのノウハウの提供
  • 契約書などの書類ひな形の提供
  • M&Aアドバイザー紹介

【売主】
無料

【買主向けライトプラン(交渉リクエスト送信数10通まで)】
月額費用:0円
成約時手数料:成約額の2.0%(最低200万円)

オプション

買主向けベーシックプラン(交渉リクエスト送信数60通まで、先行公開案件への優先アプローチ、希望案件募集)

月額費用:69,800円
成約時手数料:成約額の1.5%(最低150万円)

買主向けアドバンスプラン(交渉リクエスト送信数200通まで、先行公開案件への優先アプローチ、希望案件募集、充実したサポート)

月額費用:198,000円
成約時手数料:成約額の1.5%(最低150万円)

買主による売主の公募

【売主】
無料

【買主】
要問い合わせ

[1] サイト売買やサイトM&AのコンサルティングならSiteStock
[2] サイト売買のラッコM&A
[3] サイト売買・サイトM&A国内実績No.1【サイトキャッチャー】
[4] サイト売買Z
[5] サイト売買のサイトレード
[6] サイト売買やサイトM&AのコンサルティングならタウンライフサイトM&A
[7] サイト売買のUREBA
[8] サイト売買・サイトM&Aの専門サービス『サイトマ』
[9] 事業承継 M&Aプラットフォーム【ビズリーチ・サクシード】

サイトM&Aの注意点

ノウハウの引き継ぎ

サイト運営ノウハウは、プログラムやコンテンツ、ライセンスのように契約で定めれば確実に移譲できるというものではありません。
ノウハウの引き継ぎについて、具体的な方策を練る必要があります。

買い手側としては、ノウハウのなかでマニュアル化できる部分については売り手側にマニュアルの作成を求め、マニュアルでは表現しきれない部分については、売り手側のキーパーソンに一定期間引き継ぎのためのサポートを要請することになります。

売り手側としては、サイトの売却可能性と売却金額を高めるためにそうした要請にある程度応じることになりますが、あまりに負担や拘束が大きくなると売却後の事業展開に支障を来すため、買い手との交渉で適切な落としどころを探る必要があります。

競業避止義務

サイトの売り手が同様のサイトを再び立ち上げてしまうと、買い手側の事業展開にとって脅威となり、サイトを買収した意味がなくなってしまします。
したがって、売り手に対して競業避止義務を課すのが一般的です(事業譲渡の場合は、会社法に競業避止義務の規定が存在します)。

売り手側としては、競業避止義務の期間や範囲をできるだけ限定する方向で交渉を行うことが重要です。

契約上の地位の移転(事業譲渡の場合)

会社分割の場合、事業に含まれる権利義務が包括的に買い手企業に承継されるため、サイトを利用するユーザーや取引先との契約、サイトで使用しているプログラムなどのライセンス契約も、自動的に引き継がれることになります。

一方、事業譲渡の場合には、契約上の地位を個別に移転する手続きが必要です。
取引契約やライセンス契約については取引先・ライセンサーと個別に協議することになります。
ユーザーとの利用契約については、ユーザー数が膨大なケースでは個別協議を行うのは現実的ではありません。

通例、サイト運営者は登録ユーザーとの間で利用規約を契約内容としてサイト利用契約を結んでおり、将来的にサイトM&Aを行うことを見越して利用規約のなかに次のような内容の条項を置くのが一般的です。

  • サイトの事業を他社に譲渡した場合、ユーザーとの契約やユーザーの顧客情報も買い手に譲渡できる
  • ユーザーはそれについて予め同意したものとする

こうした条項が利用規約に存在していれば、改めてユーザーの同意を得る手続きを経ずに契約や顧客情報を移転できますが、そうでなければ買い手が改めて利用規約を提示してユーザーと契約を結ぶ手続きが必要になるため、M&A取引に支障が出る恐れがあります。

第三者の著作権の扱い(事業譲渡の場合)

譲渡しようとするサイトで外部のライターやフォトグラファー、デザイナーが作成したコンテンツやユーザーが投稿したコンテンツを使用している場合、会社分割であれば事業に含まれるものとして自動的にコンテンツの使用権が承継されますが、事業譲渡の場合には個別の移転手続きが必要です。

将来的にそうした事態が生じることを見越して、コンテンツ制作の業務委託契約書で事業譲渡に伴う使用権の譲渡について規定しておくことがあります。
ユーザーのコンテンツの著作権については、サイト運営や事業の承継を円滑にするため、利用規約で以下のように規定しておくのが一般的です。

  • ユーザーが投稿したコンテンツについて、著作財産権(利用・複製などの権利)のライセンスが運営会社に自動的に付与されるものとし、運営会社はそのライセンスを譲渡できるものとする
  • 著作者人格権(同一性保持権など)について、ユーザーは運営会社および将来的に事業を引き継いだ会社に対して行使しないことに同意する

コンテンツ使用権の譲渡について業務委託契約書や利用規約で規定されていない場合、著作権者との個別協議が必要になります。

ユーザー数が膨大なケースでは個々のユーザーから同意を取り付けるのは現実的ではなく、最悪の場合、この問題をきっかけにM&A取引が破談になる恐れがあります。

ECモールの店舗サイトを譲渡する場合

ECモール内で運営されているECサイトは、モールの規約により譲渡が制限または禁止されている場合があるため、注意が必要です。

例えば、Yahoo!ショッピングの店舗は、書面によりヤフーの事前承諾を得ない限り譲渡ができません(ショッピングストア利用規約第39条[10])。
楽天市場も同様で、事前に契約主体変更申請を行い、楽天の承諾を得ることが求められます。[11]

ECモール店舗のM&Aでは、売り手企業が契約しているECモールの利用規約を確認し、不明点はモール運営会社に問いあわせて確認した上で、交渉を進める必要があります。

M&A・事業承継
EC業界におけるM&A・売却事例30選【図解で相場も解説】

EC業界では、市場拡大などの影響でM&Aが活発化しています。EC事業のM&Aでは、主力事業への集中などのメリットを得られます。EC事業のM&Aについて、成功させる方法や事例、相場をくわしく解説しま […]

[10] Yahoo! JAPANでネットショップ開業 約款・ガイドライン(Yahoo!JAPAN)
[11] サービスの流れ(楽天事業承継アシスト)

サイトM&Aの最新事例5選

サイト M&A 事例

2021年に行われたサイトM&Aの事例を5件紹介します。

【サイト運営×サイト運営】ソルブメディアがポーラスタァのマタニティ情報Webメディア事業を譲受

譲渡企業の概要

ポーラスタァはWebメディア・アプリ・コンテンツの制作などを行っている企業です。[12]
譲渡対象となったのは妊娠・出産・マタニティ情報サイトの「ニンプス」です。[13]

譲り受け企業の概要

ソルブメディアはベビー用品のオンラインショップ運営などを手がけている企業です。[13]

M&Aの目的・背景

ソルブメディアのグループ企業であるソルブグループでは家計・保険に関するファイナンシャルプランナー紹介・相談サービスを展開しており、同サービスとソルブメディアのEC事業、ポーラスタァの「ニンプス」事業のシナジーが期待できることから、今回のM&Aが行われました。[13]

M&Aの手法・成約

2021年8月、ソルブメディアはポーラスタァから「ニンプス」の事業を譲り受けました。[13]

【サイト運営×サイト運営】プレマシードがAsitaの通信制高校比較Webメディア事業を譲受

譲渡企業の概要

AsitaはWebメディア開発・運営、Webマーケティング支援、広告企画代理の事業を展開している企業です。[14]
譲渡対象となったのは通信制高校比較サイト「GO!通信制高校」です。[15]

譲り受け企業の概要

プレマシードはWebメディア運営やメディア化支援などの事業を展開している企業です。[16]

M&Aの目的・背景

プレマシードは通信制高校・サポート校の検索ポータルサイト「通信制高校ナビ」の運営や通信制高校の生徒募集支援の事業を展開しており、同事業の質を向上させることを目的として今回のM&Aを実施しました。[15]

M&Aの手法・成約

2021年8月、プレマシードはAsitaから「GO!通信制高校」の事業を譲り受けました。[15]

M&A・事業承継
Webメディア売却の事例や相場を徹底解説【2021年最新版】

Webメディア売却の市場は近年拡大しており、さまざまな種類・規模のメディアが売買されています。Webメディア売却の動向や最新事例、メリット、売却金額の相場などをくわしく解説します。(執筆者:京都大学文学部卒の企業法務・金 […]

【サイト運営・DX×サイト運営】アソビューがそとあそびを完全子会社化(のち吸収合併)

譲渡企業の概要

そとあそびはアウトドアレジャー・アクティビティ専門の予約サイト「SOTOASOBI」を運営していた企業です。[17]

譲り受け企業の概要

アソビューは休日の便利でお得な遊び(アウトドアスポーツ・ものづくり体験・遊園地など)の予約サイトやギフト販売サイトの運営、予約管理システム・チケット電子化などのDXソリューションの提供などを行っている企業です。[18]

M&Aの目的・背景

コロナ禍のなかにおいてもマイカーなどでの日帰り旅行は活況で、アウトドアアクティビティのニーズは増加傾向にあります。

withコロナ時代においてアウトドアアクティビティの需要は拡大していくと望めることから、同領域のコンテンツとユーザー基盤の拡充を図り、対象事業者の開拓、サポート体制強化、一体的なシステム開発体制の構築などを行うことを目的として、今回の子会社化が行われました。[17]

さらに、経営資源の集約・再配置による事業運営効率化と成長加速のため、そとあそびがアソビューに吸収合併されることになりました。[19]

M&Aの手法・成約

2021年1月、アソビューがそとあそびの全株式を取得し同社を完全子会社化しました。[17]
さらに2021年7月、アソビューを吸収合併存続会社、そとあそびを吸収合併消滅会社とする吸収合併が行われました。[19]

【サイト運営×多角経営】ぐるなびが楽天のデリバリー・テイクアウト予約サイト事業を吸収分割により承継

譲渡企業の概要

楽天はECモール楽天市場の運営を初めとして多角的な事業を展開する、日本を代表するコングロマリット企業です。[20]
譲渡対象となったのは食事の出前・宅配の注文サイト「楽天デリバリー」とテイクアウト注文サイト「楽天リアルタイムテイクアウト」の事業です。[21]

譲り受け企業の概要

ぐるなびは飲食店情報提供・予約サイト「ぐるなび」の運営や飲食店経営に関する各種業務支援サービスなどの事業を展開している企業です。[22]

M&Aの目的・背景

ぐるなびと楽天は資本業務提携を通して会員サービスの連携を行ってきましたが、両社の経営資源を効率的に活用しながら今後の協業体制を強化することを目的として、「楽天デリバリー」「楽天リアルタイムテイクアウト」の事業をぐるなびが譲受することになりました。[21]

M&Aの手法・成約

2021年7月、楽天が運営する「楽天デリバリー」「楽天リアルタイムテイクアウト」の事業が吸収分割によりぐるなびに承継されました。[23]
吸収分割の対価は1,300万円です。[21]

M&A・事業承継
【2021年最新版】IT業界のM&A事例56選

IT業界における厳選した56例のM&Aについて、「2021年の最新事例」や「システム開発分野」などのジャンルに分けて解説します。 事例では売り手・買い手企業の特徴やM&Aの手法、売買価格を紹介します。(中 […]

【マーケティング×Web企画・サイト制作】ピアラがMOTEHADAの美容情報サイト事業を譲受

譲渡企業の概要

MOTEHADAはWeb企画・ホームページ作成などの事業を展開している企業です。[15]
譲渡対象となったのは、脱毛サロン・エステ・アートメイク・スキンケアに関する来店誘致型SEOメディア「MOTEHADA」です。[25]

譲り受け企業の概要

ピアラはECマーケティングテック事業と広告マーケティング事業を展開している企業です。[25]

M&Aの目的・背景

ピアラはSEOに関する知見の獲得とオウンドメディア運営事業の開拓を目的として今回のM&Aを行いました。[25]

M&Aの手法・成約

2021年5月、ピアラがMOTEHADAのメディアサイト「MOTEHADA」を譲受することが決定されました。
公表された予定によると、同年6月中旬に譲渡が実行されています。[25]

M&A・事業承継
M&A成功事例40選 大企業・中小企業・業界別|2021年版

今回は大企業・中小企業別、業界別に厳選したM&A事例40選を紹介します。国内・海外の大企業事例から中小企業事例まで、譲渡・譲り受け企業の概要、M&Aの目的・M&A手法、成約に至るまでを解説します。 […]

[12] HOME(ポーラスタァ)
[13] 株式会社ソルブメディアが、妊娠・出産・マタニティ情報サイト「ニンプス」事業を買収(PR TIMES)
[14] about(Asita)
[15] 通信制高校比較サイト『GO!通信制高校』事業譲受のおしらせ(PR TIMES)
[16] トップページ(プレマシード)
[17] アソビュー、アウトドア予約そとあそび社の全株式取得。ニューノーマルでの遊び方提案を強化(アソビュー)
[18] 事業紹介(アソビュー)
[19] 吸収合併に関するお知らせ(アソビュー)
[20] 楽天の強み(楽天)
[21] 株式会社ぐるなびとの会社分割(簡易吸収分割)による「楽天デリバリー」 事業及び「楽天リアルタイムテイクアウト」事業の承継に関するお知らせ(楽天)
[22] 会社概要(ぐるなび)
[23] 株式会社ぐるなびとの会社分割(簡易吸収分割)による「楽天デリバリー」事業 及び「楽天リアルタイムテイクアウト」事業の承継の完了に関するお知らせ(楽天)
[24] MOTEHADA合同会社(MOTEHADA)
[25] 美容情報サイト「MOTEHADA」事業譲受のお知らせ 自社メディア保有で SEO領域強化(ピアラ)

ビズリーチ・サクシードのサイトM&Aオリジナル事例4選

事業承継・M&Aプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」を通して行われたサイトM&Aの事例を4件紹介します。

【サイト運営×サイト・メディア制作】Choiseeが大阪のWeb関連会社に情報サイトを譲渡

譲渡企業の概要

Choiseeは宮城県仙台市に拠点を置き、ホームページ制作やWeb集客コンサルティングなどの事業を展開している企業です。[26]
譲渡対象となったのはガジェット・IT系ツールのレビューサイトです。[27]

譲り受け企業の概要

大阪府を拠点に、Webサイト制作、オウンドメディア制作・運営、システム開発などの事業を展開している企業です(詳細非公表)。[27]

M&Aの目的・背景

Choiseeはオーナー経営者が1人で運営を行っている企業であり、レビューサイトの収益化に成功したものの、Googleの動向への対応を個人で行うことに限界を感じつつありました。
そんな折に単一のWebメディアでもM&Aで売却できることを知り、売却で得た資金による新規事業立ち上げを視野に入れつつ、「ビズリーチ・サクシード」を通じて買い手を選定し、事業を譲渡することになりました。[27]

M&Aの手法・成約

2020年10月、Coiseeは買い手となるWeb関連会社にガジェット・ITツール系レビューメディアの事業を譲渡しました。
宮城と大阪という遠く離れた2社のM&Aでしたが、M&Aプラットフォームとリモートでの直接交渉を通して募集開始から2か月に満たない期間で譲渡契約が成立しました。[27]

成功事例
1人で運営していたIT系情報サイトの売却益を、新規事業の準備資金に。交渉から契約までリモートで完結【M&A事例】

宮城県仙台市に拠点を置く、株式会社Choisee。2016年から運営していたIT系コンテンツを配信するオウンドメディアをリモート交渉で大阪の企業に売却し、現在はホームページ制作やWeb集客コンサルティングなどの新規事業に […]

【サイト運営×マッチングプラットフォーム運営】GEARがサイト売買プラットフォームをラグザス・クリエイトに譲渡

譲渡企業の概要

GEARはWebサイト・メディア運営、SEO対策、Web制作などの事業を展開している企業です。[28]
譲渡対象となったのはサイト売買に特化したM&Aプラットフォームです。[29]

譲り受け企業の概要

ラグザス・クリエイトは中古車・廃車売買プラットフォーム「カーネクスト」や音楽レッスンのマッチングプラットフォーム、車や音楽に関するWebメディアなどを運営している企業です。[29]

M&Aの目的・背景

GEARは人員不足のために十分に価値を高められずにいたM&Aプラットフォーム事業を譲渡し、次のビジネス展開のためのまとまった資金調達を行うことを検討しており、一方のラグザス・クリエイトは事業領域拡大のために積極的なM&Aに取り組んでいるところでした。

そうした両社の想いが「ビズリーチ・サクシード」上で出会い、事業譲渡が成立することになりました。[29]

M&Aの手法・成約

2021年4月、GEARはラグザス・クリエイトにサイト売買M&Aプラットフォームの事業を譲渡しました。[30]

成功事例
マッチングプラットフォーム運営会社がWebメディアをM&A。事業成長のスピードを高める「M&A経営」が常識に

M&Aの認識が広まるにつれて経営者の意識も変わりつつあります。「M&Aされることは自社への高い評価の表れである」「自分で創った会社や事業の価値を高め譲渡することで利益をあげる」。今回ご紹介するのは、このよ […]

【アパレルECサイト運営×アパレル小売】アパレルECサイトの事業を宝島ジャパンが譲受

譲渡企業の概要

アパレル・雑貨などのECサイトを運営している大阪府の企業です(詳細は非公開)。[31]

譲り受け企業の概要

宝島ジャパンは茨城県に拠点を置き、モンゴル製品の日本への紹介、健康食品の販売、アパレルショップ運営などの事業を展開している企業です。[31]

M&Aの目的・背景

宝島ジャパンはアパレル販売のデジタル化を重大な経営課題と認識し、インターネットに強く事業内容に親和性のある企業をM&Aの相手として探しており、譲渡側となるECサイト運営企業は過剰在庫を抱えている状況でした。
両社の取扱商品には親和性があり、デジタル面の強化だけでなく商材面のシナジーも期待できることから、今回のM&Aが行われることになりました。[31]

M&Aの手法・成約

2021年8月[32]、宝島ジャパンは譲渡企業からアパレルEC事業(在庫やインターネットショッピングモール店舗・自社ECサイトなど)を譲り受けました。
大阪と茨城という遠く離れた2社のM&Aでしたが、すべてオンラインでやりとりをすることで交渉開始から4か月という短期間で最終契約に至っています。[31]

成功事例
アパレル販売会社が同業の通販サイトをM&A。with/afterコロナを見据え、ECサイトを強化

アパレル販売や貿易事業を行う株式会社宝島ジャパンは、「with/afterコロナ」を見据え、ECサイトの強化のため、EC・通販サイト事業のM&Aを検討していました。そして、今回出会ったのが、アパレル・雑貨小物EC […]

M&A・事業承継
アパレル業界のM&A動向と事例18選【2021年最新】

アパレル業界は現在大きな転換期を迎えており、M&Aが活発に行われています。アパレル業界およびM&Aの動向を解説します。また、2019年から2021年に行われたM&Aの最新事例もくわしく紹介します。 […]

【ECサイト運営×織物メーカー】ミチがネイルチップECサイトの事業を丸井織物に譲渡

譲渡企業の概要

ミチはオリジナルのネイルチップを販売するECサイト「ミチネイル」を運営していた企業です。[33]

譲り受け企業の概要

丸井織物は大手の合繊織物メーカーです。[33]

M&Aの目的・背景

丸井織物はM&Aを企業成長戦略の大きな柱としており、オリジナルグッズ制作のECサイトを展開する子会社のオリジナルラボを初めグループ企業との様々なシナジーが期待できることから、「ミチネイル」の事業の譲受を決定しました。[33]

M&Aの手法・成約

2019年7月、ミチは「ミチネイル」の事業を丸井織物に譲渡しました。
M&Aプラットフォームを利用することで最初のコンタクトから2か月という短期間で事業譲渡が成立しています。[33]

成功事例
シナジーを生むM&Aによって、買い手企業と売り手企業の双方がwin-winの関係に【M&A事例】

1956年に設立し、石川県に本社を置く大手合繊織物メーカーの丸井織物株式会社。 2011年に常務取締役の宮本智行氏がジョインして以降、圧倒的な企業成長のためにM&Aを経営戦略の大事な柱とし、2~3年の間に5社をグ […]

[26] Home(Choisee)
[27] 1人で運営していたIT系情報サイトの売却益を、新規事業の準備資金に。交渉から契約までリモート完結(ビズリーチ・サクシード)
[28] ホーム(GEAR)
[29] マッチングプラットフォーム運営会社がWebメディアをM&A。事業成長のスピードを高める「M&A経営」が常識に(ビズリーチ・サクシード) 
[30] M&A(事業譲受)により「Webサイト売買マッチングプラットフォーム」を新規展開(ラグザス・クリエイト)
[31] アパレル販売会社が同業の通販サイトをM&A。with/afterコロナを見据え、ECサイトを(ビズリーチ・サクシード)
[32] アパレル販売会社が同業の通販サイトをM&A ~with/afterコロナを見据え、ECサイトを強化~ (事業承継M&Aプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」経由)(PR TIMES)
[33] シナジーを生むM&Aによって、買い手企業と売り手企業の双方がwin-winの関係に(ビズリーチ・サクシード)

まとめ

サイトM&Aは盛んに行われており、今後さらに売買市場が拡大していくことが予想されます。
経営戦略において「サイトは育てて売るもの」という捉え方が一般的になっていくことでしょう。

サイトを運営している企業も、将来的にサイト運営を考えている企業も、早い段階でM&Aという選択肢を視野に入れ、売却・買収戦略を検討していくことが求められています。

(執筆者:相良義勝 京都大学文学部卒。在学中より法務・医療・科学分野の翻訳者・コーディネーターとして活動したのち、専業ライターに。企業法務・金融および医療を中心に、マーケティング、環境、先端技術などの幅広いテーマで記事を執筆。近年はM&A・事業承継分野に集中的に取り組み、理論・法制度・実務の各面にわたる解説記事・書籍原稿を提供している。)