今すぐの譲渡は考えていない。それでも自社の市場価値を把握し、経営の選択肢を広げるために利用

月額定額制の受託開発で、企画からデザイン、開発、運用までを一貫して行なっている株式会社プラハ。
新規事業のサービス開発に特化し、作って終わりではない長期的な支援を実現させているエンジニア・デザイナー集団です。
2018年に設立後、事業が順調に推移する中で20195月にビズリーチ・サクシードに登録。「今すぐのMA(譲渡)は考えていないが、自社の市場価値を把握するために登録し、経営の選択肢を広げている」と語る代表取締役社長の松原舜也氏に、その背景や戦略について話を伺いました。

より大きなシナジーを見据えて、M&Aによる譲渡を検討

ーー:プラハ様は“今すぐのM&A”は考えていないとのことですが、そういったなか、M&Aを検討するようになった背景を教えてください。

弊社はスタートアップに特化したデザインとエンジニアリングの受託開発を展開しています。しかし実際は、大企業や自治体などからの依頼も多くあり、あるとき小学校から「教員の仕事を楽にするシステムを作って欲しい」と依頼を受けたんですね。

そこで社員全員が泊まり込みで小学校に行き、1人の先生に1人の社員が1日中張り付く形で、1日の業務内容を細かく見させてもらいました。すると、多くの非効率な時間があることがわかりました。

原因は大きく2つあり、ひとつは予定表を紙で印刷していたこと。この小学校ではあらゆる予定を職員室に貼っていたのですが、たとえば「体育館を貸し切りにします」「○○様が来校されます」といった予定がずれると刷り直しに。仮に台風がきて1週間分の予定がずれたら大変な作業が発生していました。

もうひとつは、目的の文書ファイルを共有ディレクトリから見つけられず、延々とディレクトリの中を探し続けていたこと。この2つだけでも1日に数時間が失われていました。これらの問題は大掛かりなシステムを作るまでもなく既存の無料ITツール、例えばGoogle Driveで解決できます。最低限のITツールを活用すれば先生は生徒のために使える時間が増やせるし、長時間労働も減るはず。

こうしてITが行き届いていない現場をいくつか見ていくなかで、スタートアップだけではなくIT を活用しきれていない領域で課題解決をしたいと思うようになりました。しかしITスタートアップが、IT活用の遅れた業界と接点を持つのは簡単ではありません。そこでM&Aを検討するようになりました。

とはいえ、プラハは2018年に設立したばかりの会社です。今すぐにM&Aは考えていませんが、今から情報収集を始めておけば、どういった企業が興味を持ってくれるのか、どんな可能性があるのか、自分たちの市場価値はどれくらいなのかがわかります。いざM&Aを決断しようとしたときに、こうした情報が役に立つと考えています。

ビズリーチ・サクシードにはIT以外の多様な企業や多くの地方企業も登録しています。これらの企業は自力では接点を持ちにくいですし、相手の企業との違いが大きいほど創出できる価値も大きいはずなので、ビズリーチ・サクシードを活用し、接点を作っています。

登録後すぐに30社以上の企業からメッセージが届き、具体的な交渉まで進む

ーー:すでにお話が進んでいる企業はいらっしゃいますか?

2019年5月頃に登録し、1ヶ月ほどで30〜40社からお声がけいただきました。今話を進めているのは多くの店舗を持つ美容系企業とたくさんのアセットを持つ製造業の2社。

私は時間をかけてじっくりと信頼関係を築きたいので、社長さんと話を詰めるだけでなく、実際にオフィスに行って社員の業務内容を拝見させてもらい、どのような課題を我々が解決できそうか、どこで価値を発揮できそうかディスカッションしました。

1時間程度の観察でしたが、早速部署間でのコミュニケーションに課題が見つかり、まずは既存のITツールを試験導入する事を提案しました。いずれにしても、2社ともじっくりと話が進んでいる状況です。

最終的にM&Aをしなくても、経営者は経営の選択肢と可能性を広げるために使うべき

ーー:ビズリーチ・サクシードを使ってみて、率直な感想を伺えますか?

正直、こんなに多くお声がけいただくとは思っていませんでした。時間をかけたやり取りをしているので、すべての企業さんにお返事ができていませんが、少しずつコンタクトを取っていきたいと思っています。